人事の綺麗なお姉さんは顔採用で会社の看板娘的なジェンダー秩序

自分の顔アイコンの話題が出ていたので、顔写真について書く。

転職サイトを見ていると、綺麗なお姉さんが笑顔で打ち合わせしている写真が沢山載っている。特にIT業界はその傾向が顕著だ。面接を受けに行くと、その綺麗なお姉さんが出てきて、お茶を出してくれたりする。しかし、それは人事のお姉さんだ。

実際に入社すると、おっさん達の席でパソコンのモニタを黙って凝視する環境が待っている。人事の綺麗なお姉さんとは普段は全く話す機会はない。打ち合わせはみんな真顔で、トップダウンの方針が伝えられるか、激しくDisられたりするのだ。これがよくあるIT企業の入社前後のビフォー・アフターだ。

では、人事の綺麗なお姉さんは人事の仕事をしているのか。それは人事評価になるとわかる。人事考課で給与の見直しを行うのは人事部長のおっさんだ。人事部のお姉さんも協力することはあるが、ほとんどがアシスタント業務だ。

では、人事のお姉さんは何をやっているのだろうか。採用活動である。もっと厳密に言えば会社の「看板娘」だ。彼女達は顔採用され、転職サイトや就活セミナーなどに自分達の笑顔の写真をバラ撒くのである。おっさんエンジニアを惹き付ける綺麗なお姉さんは、おっさんエンジニアホイホイだ。そしてそれに好感触を抱いて入社した人を待っているのは、1日中黙ってパソコンとにらめっこする空間である。

私達は転職サイトでも「鑑賞」しているのだ。この鑑賞を企業側は意識して、女性比率もそんなに多くないのに、会社の綺麗どころを集めて笑顔の打ち合わせの写真を撮ったりする。

こういう企業の採用活動におけるジェンダー秩序がなくならない限り、男女平等な社会など絵に描いた餅で終わるだろう。