WEB2.0勉強会・開催議事録 (2006年)

WEB2.0勉強会を開催する固有の意義

  • Wikipediaは概念を羅列して相互に等値で結合させているモデル
  • マインドマップは中心概念が存在して連鎖的に関連づけるモデル
  • 勉強会はセマンテックにWEBのサブシステムとして機能させたい
  • Wikipedia型だと従来型の勉強会との固有差がない。マインドマップを参考に情報の中心概念を設置して、その関連づけを示すメタ情報を付与していくべきではないか。その情報の連想形式の中に勉強会における情報共有を位置づけた方が良い
  • 情報のアルゴリズムを精緻化していくことによって知能は生まれるか
  • 知能は集合知と情報アルゴリズムによってアウトラインを描けるか、それは知識とは異なるのか考察が必要
  • オントロジーモデルに近いかたちで勉強会を位置づけることができればWEBにおいて固有の意味を持つことが出来るのかもしれない
  • 異なる立場の人達が集まる勉強会において、知識の前提を共有することが重要。集合知は成り立つか考える必要がある。

N.ルーマンの社会システム論とコミュニケーション

  • システムに全体的な実態は存在しない。コミュニケーションが発生するところにシステムが発生する。逆にいうと、あらゆるコミュニケーションがなくなればシステムは存在しない

WEB2.0的変化と情報共有によって人間の知性は向上しているか

  • ウィキペディアや社内SNSや社内ブログなどによって集団の成員の情報が集まってきている
  • 情報のinput/outputを繰り返すことで人間の知性は向上するのか
  • 現状は単純なinput/outputで終始している部分が多い(掃き溜め論)
  • WEBの変化によって人間の記憶は外部に出すことができるようになった。現状、WEBは人間の外部記憶装置として機能している。
  • ただし、外部記憶装置が巨大になってもそれを整理・分類する人間側の能力が記録容量の巨大化に追いついて行けてない
  • この繰り返しによる集団内の人間の思考をアルゴリズム化していけたならば、個人の知性よりネットワークの進化が期待できる
  • しかし、それは人間ではなくマシンに出来るのではないか

WEBによる民主主義とガバナンス 集合知・衆愚の関係

  • WEB2.0的変化によって、集合知による民主主義は可能になったか
  • 一部の地域集団にとって直接民主制は可能になりつつある。ただ、国政など高度な専門性を要する分野に関しては集合知は合理的な判断を下すことができない。(→全ての人がゲーム理論的思考は不可能)
  • 議会制民主主義は、議員に政治を委託することによって、自分達が煩わしい政治問題を考えずにすむというアウトソーシングの観点から維持されている部分がある。
  • 投票行動によって誰が政治家になっても致命的な間違いは起こさないだろうという一種の信頼が存在する
  • 手続きの複雑化によって、民主主義国は戦争などの行動に出るために膨大な調整手続きを必要とする。その部分が直接民主制では不可能。
  • 集合知は多数意思に流されやすい。多数意思が揺らげば、集合知も揺らぐ
  • 仮に集合知の判断が間違ったとしても、その後に間違ったことに気づくならば全体的に集合知は正しい判断ができるのではないか
  • 反省の概念をいかに集合知が取り入れていけるかが鍵。そこを乗り越えることができたならば、集合知は「知恵」としての整合性を保つ
  • 現状ウィキペディアには反省に関する制度設計はない。紛争が発生したら保護することだ。現在の信頼性を担保しているのは、反省ではなく保護。
  • 民主主義とウィキペディアの違いは、ウィキペディアはその項目に関して関心が集まっている者が討議している。一方、民主主義においては関心や知識があるかないかに関わらず、全人に平等にその問題に関わることが要求される。その時点で、集合知の本来性の発揮分野と異なるのではないか

政府が推進している電子国土プロジェクトによる位置情報の変化と情報データ空間における人間の存在論

  • 政府が電子国土プロジェクトを推進している。電子国土によってネットを通じた地理情報システムは新たな段階に達しつつある
  • 電子国土によって企業や自治体は、国土地理院が提供する情報にもとづいて地理情報システムを構築できる。そこでは地形や道路やプロット情報などをレイヤー管理ができる。
  • 電子国土のさらなる発達によって、SecondLifeのような仮想世界を、国土のデータを基礎として構築することも可能となるのではないか
  • 位置情報以外に時間軸に関するデータも扱うことが出来る。電子データで当時の時代状況を再現したりすることなども可能
  • 韓国でも国民の位置情報を取得するなどのサービスが始まっている
  • アメリカ国防総省でもライフログに関する実証実験が始まっている
  • ライフログを国家が利用することによって高度な管理社会の危険性はないか
  • 国家は人間ではない。国家が利用できる情報処理の範囲を限られており、むしろ企業の側での活用メリットが高い

WEBにおける信頼モデルはいかにして成立するか

  • 情報の参照構造、合理的な説得可能性の問題

関連記事

この記事をシェアする