職業としてのPerlを書き続けることの難しさとPerl教育革命

黄昏のPerl

もうすぐ、世界最大のPerlの祭典・YAPC::Asiaですね。私も2日間、慶應義塾日吉キャンパスまで遊びに行きます。そこで敢えて議論の一石になればと思い、少し書かせて頂きます。

最近やはり正直Perlに関して思うところはあるんですよね〜。職業としてのPerlを選択できる道は年々狭くなっているなと。それこそ針の穴をラクダが通るよりも難しい。

以前、「ついに顕在化し始めたPerlリスク」なんて増田の投稿が出たりして、詳しい人から手斧が投げられたりしましたが、やはり年々Perlを採用する企業は増えていないし、YAPCのスポンサーを見ていても毎回ほぼ同じ企業が並びますよね。スピーカーも人気を集める人は固定化されてて、(Perlだけじゃない話をする場とはいえ)インフラ系の話題の比重も大きくなっています。

私は1999年にPerlの魅力に触れてから、ずっとPerlをやっていきたかった。レンタル掲示板のteacupに入ったのもPerlが書きたかったからです(でもteacupのレンタル掲示板はPerlからPHPに移行してしまい、新規事業もPHPで開発することが決まってしまった)。その後はご存知のようにいくつかの会社を転々としますが、PHPだったりJavaだったりRubyだったりPythonだったりして、なかなかPerlの書く環境には恵まれませんでした。

ライブドアはPerlを書けた数少ない機会だったかな。Sledge構成で。ただ、ディレクターにroot権限は与えられていなかったので、mod_perlで設定変更ができなくてフラストレーションがたまったりしました。

ウォンテッドリーがスタートアップに人気の開発言語を調査していますが、Perlは入ってすらいない。すごく悲しいです…。

あと、Perlを現在使っている企業って比較的技術水準の高い企業が多いので(DeNA、はてな、LINE、Pixiv、フリークアウトなど)、ちょっと付け焼刃的に覚えた知識で企業に入ってから頑張ろうっていうのはちょっと現実的ではないのかもしれません(新卒やインターンは別ですが)。そう考えると、Perlの門戸はますます狭い。

日本においてPerlが他の言語にない大きな特徴として、比較的規模の大きなコミュニティのつながりがあると思うのです。PHPカンファレンスなど他の言語系のイベントにも参加しましたが、Perlほどユーザー間の密度は高くありませんでした。だからこそ日本のPerlがここまで発展できたと思うんですよね。

YAPCのようなイベントも大事なんですが、一方でそのコミュニティを活かして、スタートアップのPerl導入支援をやったりするなど教育・普及活動を行っていかないと、Perlの人口はますます固定化されてきてしまうと思うのです。積極的に教育攻勢を掛けていくのでいかがでしょうか。Firefoxなどもそういう取り組みを結構やっています。YAPCには既にPerlに関心のある人しか来ないので。

スタートアップの中でのPerlに対する偏見も根強いです(いくつかの会社でそれを経験しました)。それこそ、YAPCの仲良しクラブではなく、Perl Mongersの主戦場ではないでしょうか。

Perl Mongersは外に出ていくべきだ。私も微力ながら協力します。